日常でケガをしたときや腫れを引かせるために家庭に一つはあることが多い軟膏。
ピアッシングをするときにも、消毒とともに軟膏を使ったり化膿したときの処置として使うために常備しているという人もいるのではないでしょうか。
軟膏には様々な種類があります。
「家にあるのは何に効く軟膏なの?」「オロナイン軟膏は使えるの?」
なんとなく買ったものや病院で処方されたものがどんな効能があるのか気になりませんか?
今回はピアスライフを快適に過ごすために使えるおすすめの軟膏と塗り方を詳しくまとめました!
ぜひピアッシングの参考にしてください!
目次
ピアスに使えるおすすめの軟膏
家にある軟膏がどんな効果があるのか、新しく買うにあたってどんな軟膏を買えばいいのか…正直わからないというかたも少なくないでしょう。
私もあまり気にしたことがありませんでしたが、その状況にあった軟膏を選ぶことで今後のピアスホールの完成や維持に深くかかわってくることがわかりました。
一般的によく使われている軟膏から症状・状況にあったおすすめの軟膏をご紹介します。
化膿止めに優秀その1:ドルマイシン軟膏
ピアスが好きな方はお世話になっているであろう軟膏といえば、ドルマイシン軟膏です。
膿や肉芽の原因として多いのが細菌による感染。その細菌を倒して雑菌の増殖を阻害してくれるのが抗生物質入りの軟膏なんです。
ドルマイシン軟膏に入っているコリスチン硫酸塩とバシトラシンという二つの抗生成分が傷・やけどの化膿性の皮膚疾患に有効。
多少べたつくのが気になる方もいますが、比較的安価で購入できるので、一つ持っておいて損はないおすすめの軟膏です!
化膿止めに優秀その2:テラマイシン軟膏
ドルマイシン軟膏と並んでよく使用されるのがテラマイシン軟膏。
オキシテトラサイクリン塩酸塩とポリミキシンB硫酸塩という抗生成分が入っています。
成分名は違いますが、ドルマイシン軟膏と効能はほぼ同じなので好みで選んで大丈夫。
テラマイシン軟膏はテクスチャが固めで色が黄色いのが特徴。
塗った時に色が付くのが苦手でドルマイシンの方に軍配が上がりがちなようですね。
それでもテラマイシン軟膏がいいという意見もあるので、どちらにせよ雑菌をやっつけてくれるという点でおすすめの軟膏です。
対・金属アレルギー:ベトネベートN軟膏
膿んでしまう原因は細菌の感染だけでなく、そもそも金属アレルギーのせいかも。
金属アレルギーは接触性の皮膚炎なのでステロイド軟膏が有効ですが、ステロイドには炎症を抑えると同時に雑菌と戦う力も弱くなってしまう効果があるんです。
自分で市販のものを買うときは、抗生物質も配合されたものを選ぶと良いでしょう。
おすすめはベトネベートN軟膏です。
ステロイドの強さは5段階中3の【強い】に分類されますが、そのぶん効果は歴然です。
ベタメタゾン吉草酸エステルというステロイド成分が湿疹・かぶれ等の皮膚の炎症にすぐれた効き目を発揮するようです。
また、雑菌と戦う力補うのがフラジオマイシン硫酸塩という抗菌作用のある抗生物質。
明らかに金属アレルギーや皮膚の腫れによる過剰な肉芽など、皮膚に炎症が起きているという場合には有効です。
もう少し弱いステロイド軟膏がいいという人にはテラ・コートリル軟膏aがおすすめ。
ステロイドの強さは一番低い【弱い】に分類されているので、効果は薄いですが、それでも症状によっては十分効くので、弱めのステロイド軟膏から試してみるのもアリです。
注意点として、ステロイドは塗りすぎるとかえって感染への耐性が弱くなってしまうので長期の使用は控えましょう。
潤滑目的:オロナイン軟膏
各家庭に常備されていることも多いオロナイン軟膏がピアスホールの膿や肉芽に効くのであれば、わざわざ用意する手間も省けますよね。
しかし、残念ながら細菌による化膿や肉芽自体に効く成分はほとんど入っていないんです。
オロナイン軟膏はステロイドはもちろん、抗生物質も配合されていません。
クロルヘキシジングルコン酸塩液という手指・皮膚の消毒に有効な成分が主です。
深い傷ではなく、擦り傷や切り傷など日常での軽度の傷への消毒を目的としているので、ピアスホールで軟膏を塗るほどの過度な症状への効果は薄いでしょう。
それでも使い道がないわけではありません。
たとえばニードルを用いたピアッシングの際の消毒+潤滑剤としては優秀です。
同じくピアスの付け替えによる潤滑剤としてもよく使用されています。
事前に皮膚・本体の消毒をした後にオロナイン軟膏を塗布してから装着すれば、雑菌が入り込むリスクがかなり下がるでしょう。
むしろ、ピアッシングや装着の時に抗生物質入りのものを使う必要はないため、潤滑目的であればオロナイン軟膏がおすすめです。
内容量も11gのチューブタイプや30g以上のボトルタイプもあるので、必要量や使いやすさで好きな大きさを選びましょう。
病院で処方:ゲンタシン軟膏
ゲンタシン・ゲンタマイシン軟膏と呼ばれる抗生物質軟膏はよく病院で処方されているポピュラーな塗り薬です。
ゲンタマイシン硫酸塩という抗生成分で細菌による感染の阻害と殺菌を促します。
効果としてはドルマイシン軟膏やテラマイシン軟膏と同じですが、ゲンタマイシン硫酸塩が配合された軟膏は市販では取り扱いがありません。
おすすめではありますが、使用したいのであればきちんと病院で診察してもらった上で適切な処方をしてもらいましょう。
ピアス軟膏の塗り方
軟膏を塗るとき、ただ闇雲に適当に塗っては効果が出ないどころか症状が悪化してしまうかも…!
軟膏の塗り方を理解して適切な処置ができるよう確認してみましょう。
軟膏を塗るタイミング
軟膏を塗る前に準備が必要です。
それは洗浄をしっかりすること!!
汚れや菌が表面についた状態で塗ってしまうと効果が発揮できず、逆に汚れになってしまう原因にもなってしまいます。
- ボディソープやスクラブの入っていない洗顔料を泡立て、ピアスホールに優しく乗せる
- 10~20秒そのまま(安定していれば少しだけピアスを前後に動かす)
- 時間が経ったら泡が残らないようにしっかり流す
- ドライヤーや綿棒を使って水分が残らないように乾かす
普段から洗浄を行うのが好ましいですが、いざ洗浄するときに慌てないように是非やり方を覚えましょう。
洗浄を終えた後が軟膏を塗るタイミング!
ピアスホールへの軟膏の塗り方
表面だけに炎症が起きている場合は、患部に綿棒や清潔な手で直接塗れば大丈夫。
問題は皮膚の中であるピアッシングしたときに傷口になっている部分です。
ファーストピアスの時期は表面より内部のほうが炎症が起こりがち。
内部に直接軟膏を塗るには、ピアスの軸を利用するのがおすすめです。
- 軸の長さに数ミリ余裕のあるピアスを装着する
- ピアス軸の手前側に少量の軟膏を塗布し、ゆっくり前後に動かす
- 反対側の後ろ側の軸にも少量の軟膏を塗布し、同様に前後に動かす
腫れてしまった時や圧迫を防ぐために数ミリ軸に余裕をもってピアッシングすることを意識してもらいたいのですが、洗浄や軟膏を塗る際も実は大事な要素なんです。
塗りすぎてしまうとべたつきに汚れが引っ付いてしまったり傷の状態が悪化する原因にもなるため、綿棒などを使って少量を意識しましょう。
軟膏をピアスホールに塗っていいのはいつまで?
軟膏は毎日予防的に塗るものではなく、特にステロイドが配合されたものは細菌の感染力を強めてしまうので適度な塗布で十分。
化膿しそうだからと塗り始めてからダラダラと長期的に使用してしまうことを防ぐためにやめるタイミングを見極めましょう。
- 症状が治まった時
- 1週間近く経っても治まらないとき
- 塗り続けているうちに症状が悪化してしまった時
上記に当てはまる場合、すぐに使用を中止しましょう。
治まっても塗り続けてしまうと、汚れの原因になったり菌に耐性がついてしまい効かなくなってしまうものも存在します。むやみに塗り続けないように注意しましょう。
症状がよくならなかったり逆に悪化してしまった場合も中止してください。
軟膏が合っていない・自力で治すことが難しい状態になっている可能性があります。
折角のピアスホールが使えないなんてことにならないためにも、最終的には医師の判断に委ねましょうね。
まとめ
以上、ピアスホールへのおすすめの軟膏と塗り方についてまとめました。
軟膏はまるでピアスへの特効薬のようですが、自分の症状に適切な軟膏を使わないと却ってひどい状態になってしまいます。
適切な効能・適度な量を心がけましょう。
今回の記事を参考に、楽しいピアスライフを過ごしてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。